グリーフリカバリーハンドブックに以下のような記載があります。
「足をケガして出血したら、すぐに手当てをしますか?答えは明らかです。
心が傷付いたら、すぐに手当てをしますか?それとも感情が死に絶えるまで、心から血を流したまま放っておきますか?」
私はこの文章を読んでドキッとしました。
そう、私もこれまで心の傷はずっと心の奥の方に押し込めて気づかないふりをしてきていたのです。というより、心の傷の手当の方法なんて知らなかったし、誰も教えてくれませんでした。
確かに、転んでひざをすりむいたり、包丁で手を切ってしまったら、すぐに止血し絆創膏を貼ります。では心はどうでしょうか。
心がケガしたとき、明らかに心から血を流しているのにその感情についてはすぐに対処せず放置してしまっていませんか?
心の痛み、つらい感情を心の奥の方に閉じ込めて、無かったことにしている人が多いのではないでしょうか。
中には、心の傷はフタをするものだと思って生きてきた人もいるかもしれません。
でも心の傷は目に見えないというだけで、体と同じように痛いし、すぐに手当てが必要なのです。
放置された心の傷は、自分では気づかないうちに積み重なって、いつの間にか自分の行動にも制限をかけてしまっていることもあります。
グリーフリカバリーでは心の傷の痛みに対する正しい手当ての仕方を学び、身につけることができます。もちろん今までの心の傷にも、これからの傷についてもです。
これまでの自分の人生を振り返って、心の傷やつらかった感情を見直します。
大きいものから小さいものまで全てです。
そう、自分では小さいと思っていた心の傷が、実はとても大きな影響を与えていたということもあるからです。
どんな些細なものでもひろいあげていきます。
作業を進めていくうちに、新たな傷に気づくこともあります。
自分が心の奥に閉じ込めてしまった感情を癒し完結させることによって、これからの行動も変わっていきます。
そしてこれからも自分で手当てができるようになるのです。
目からうろこの学びが満載のグリーフリカバリー。
長い人生の中で、心が傷つかない人などいません。自分では傷つかないようにしようと思っても、環境や状況によって傷つけられたりつらい思いをすることもでてくるでしょう。
でもそんなとき、すぐに心の傷の手当てをすることで、また軽やかに前向きに行動していくことができるようになるのです。
これはあなたやあなたの周りの人にもとても役立つものとなるでしょう。
あなたも軽やかに前向きに人生をおくりませんか?
著者:チンアナゴ