体の傷は治るけど、心の傷は癒すことはできない。
こんな言葉を聞いたことはないでしょうか。
そうです、悲しみ・喪失は、心が負った傷、壊れた心です。
体のどこかに大きなケガをしたときは、病院に行って治療をしてもらいます。
そうすれば、ほとんどの場合は治癒していきますが、心の傷はどうでしょうか。
自分1人で気持ちの奥に何年も、何十年もしまっておけば治るでしょうか。
それでは、治るどころか、心の奥底に仕舞いこまれ、そのままにされてしまいます。
そして、何か新しいことが起きる、また自分で新しい行動を起こそうとするとき、その傷のことを思い出してしまうのです。
ですから、心の傷を癒すためには、体の傷を治すことと同様に治療しなくてはなりません。
皆さんは、子供のころから、いろいろなものを手に入れる方法は教えてもらってきました。
お腹がすいた赤ちゃんは、泣いたらミルクが飲める。
幼児は、いい子にしたら、おもちゃを買ってもらえる。
学生になれば、勉強をしたら、いい成績がとれる。
大人になれば、働くことによって生活ができる。
しかし、何かを失った時にどうしたらいいか、教えてもらったことはあったでしょうか。
ですから、どう対処したらわからず、闇雲にいろいろと探しまわり、求めてしまいます。
悲しみに直面した時に、自分の周りに救いを求めようとします。
周囲の人に相談したり、本を読んだり、あるいは他人に相談することはできないと思い、自分で解決しようと思い悩んだり。
私も、かつては他人に相談することは恥ずかしいと思い、
「そんなことも自分で解決できないのか。男だろう。いい歳をして」と自分を追い込み、また、人からそう思われるのが本当に嫌でした。
けれども、1人で考えても解決はできるものではなく、同じことを何度も何度も繰り返し、堂々巡りのようになって答えは出ませんでした。
しかしこれからは、きちんと悲しみへの対処法、きちんとした理論をベースに体系だてられたメソッド、悲しみの本質が学べ、それによって心のあり様や人生を守ることができる、それが当たり前の世の中が実現するでしょう。
私たちWHATリカバリーは、そんな世の中を目指しています。
著者:Y.S.
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