ワークショップを終え、母を思う心の痛みが消えトゲが抜けたような感じです。
ワークショップにご参加いただいた方が、終了して今振り返ってみて感じたことを話してくださったので、許可をいただいてここにご紹介します。
K.A.様、55才、男性
このワークショップは、知人に誘われて受けることにしました。受ける前の、グリーフリカバリーの効果についての期待は、これまで色々な精神論とかを学んできましたから、これもなにか自分の生き方にとってプラスになるという思いでした。
ワークショップを受ける前、自分のグリーフ、心の痛みというのは、ほぼ全て罪悪感だといってもいいくらい自分はさまざまな罪悪感を重く抱えていました。
色々な人や状況に罪悪感を感じていましたが、自分にとっての大きな喪失である母との死別以来、母にいっぱい悲しい思いをさせたことを思い返すようになっていたので、母への罪悪感はとりわけ大きな痛みでした。そこで母との死別によるグリーフをテーマにリカバリーをすることにしました。
母にはただただ申し訳ない、それしかないという思いでした。
この思いからくる一番強烈なマイナスの感情は無限の悲しみで、このトゲを抜かなければいけないと思いました。グリーフを%で表すとしたらマックス100%で、その痛みを10年以上抱えていました。
自分の心のうち、心情は、切なくて悲しい申し訳なさの気持ちでした。心象風景は、そんな思いを抱きながらも、母の懐にいる感じ、赤ん坊として母に抱かれているような安心感の感じられる心象風景が浮かんでいました。それと、グリーフリカバリーをやることによってこれから自分が得るものについての希望や期待の虹色の心象風景もイメージしていました。
いずれにしても、当初は、自分が母を許す立場になることがあるとは、全く考えられませんでした。
ワークショップを終えて今、一番強烈なマイナスの感情である悲しみは、0%で全く出てきません。
自分の心のうち、心情は、母には薄情なようで申し訳ないのですが、不思議と母のことを思い出さなくなりました。これには驚いています。そしてもう罪悪感も思い出さなくなり痛みを感じることもなくなりました。心象風景はそよかぜです。トゲが抜けたという表現がぴったりです。
また、母によって傷付いていた自分がいたことに気づいてそれを認めたり、そういう母を許すということができたりした、自分の変化に自分自身が大変驚いています。だって、母に対しては、ただただ自分が母を傷つけてきて申し訳ないことばかりで、自分が母によって傷つきそれを許す立場になるとは、全く思っていなかったからです。
これまで十年以上の長い間いつも自分の心の中には母への罪悪感が大きな存在としてあったように思います。この度初めてその無限の悲しみが消えてなくなった感じです。
これまでは、罪悪感とセットでしか母を思うことができなかった自分ですが、これからは、そういうつらい痛みなしに母を思えるような気がします。自分にとっては大きな変化です。ありがとうございます。